このレビューはネタバレを含みます▼
『君に恋するはずがない』シリーズ3作目。
順調に愛を育み、同棲話も出たところで少し足踏み状態の北大路と有馬。同棲話が進まないときに北大路の大阪出張が決まり、また有馬が不安になってしまう。
北大路は有馬への愛情を惜しみなく表しているとは言え、少し鈍感なところがあり、大阪で一緒にプロジェクトに参加する水野が同志だと分かってからは距離がどんどん近付き、有馬に嬉々として報告する様子にモヤモヤムカムカ。
大阪にやって来た有馬が見た光景は100%誤解を招くものだったけれど、有馬の姿を見た北大路の表情が凄く良く、言葉を飲み込みがちな有馬が本音をぶつけてくれたからモヤモヤムカムカは消えた。
ただ、ロマンス篇というタイトルから二人のラブラブっぷりが見られると思っていたのに、水野の感情の変化や片思いの話が多く、有馬を奮い立たせるためのエピソードだとしても邪魔だったなという思いが消えない。これがスピンオフの布石だとしたらもっと萎える。
※追記
やはりスピンオフ確定だった……。
基本的にスピンオフは迷わず購入派だけれど、本編がスピンオフの布石のような扱いに見えてしまって楽しみが激減。北大路と有馬をきちんと主軸に据え、その上でこの人(人たち)のスピンオフが読みたいと思わせてほしかったと切実に思う。