追放令嬢からの手紙~かつて愛していた皆さまへ 私のことなどお忘れですか?~【極上の大逆転シリーズ】【電子限定SS付き】
マチバリ/中條由良
このレビューはネタバレを含みます▼
今回も凄い!いきなり追放されたヒロインからの謎めいた手紙から始まり、ヒロインの追放に関わったであろう人間達、特に直接的にヒロインを追い詰めた王太子、元男爵令嬢で王太子妃、親友であったはずの伯爵令嬢のナタリーにはきつい報復が待っている。心理操作と言う実に巧妙な罠が彼らを襲う。今更後悔してもねぇ…でも、皇太子のフェリクスとヒロインの義兄は更なる報復の罠を彼らに放って行く。書き下ろしでも書かれていた通り逃げ道は常に用意されていたのに愚かな彼らは自分かわいさから結局自ら自滅。読み始めは王太子直属騎士のマルクは良いやつなのか?って思って読み進めていくととんだ勘違い野郎でした。冤罪だと知りながらヒロインを助けることもなく言い訳ばかり。追放された後も手紙が来るまで助けに行くことも探すこともしないくせに手掛かりのヒントを得た途端待っててくれとか今助けに行きますとか。遅いんだよって話です。だってマルクは王太子より自分の方が幸せに出来るとか何とかひたすら自分の妄想に酔ってるだけの屑。フェリクスとレッドもマルクには逃げ道を作らなかったため最後はレッドによって抹殺。最後まで自分がヒロインとは相思相愛と言う妄想するあたり本当に屑。彼らの心理描写や不在なのに圧倒的存在感のヒロイン。そしてじわじわと追い詰められていく様を圧倒的描写と文面。本当にこの作者様の書くストーリーは素晴らしいです。今回も購入して大満足です。
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