私の愛した母の恋人 プチキス
」のレビュー

私の愛した母の恋人 プチキス

須野ゆき子

物語は意外と淡々と進む

ネタバレ
2023年7月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルを見てどろどろな話かと思ったけど、絵柄もあって不思議な物語に仕上がっている。場面は母の葬儀から。母の愛を感じられずに育った主人公は、10年以上母に会っていなかったし、大切な人を亡くした実感もない。実家に帰ると母の恋人だという男性がいて、家の名義も彼のもの。奇妙な同居生活が始まる中で、主人公は母の恋人に恋していく。面白い設定だけど、心理描写がイマイチで感情移入しにくい。描いたら物語が成り立たなくなる部分もあると思うけど、途中、母が主人公を愛していたことがわかるエピソードもちょっと乱暴な気がした。二人は結局離れることになるが、時を経てどんな最後になるのかはちょっと興味がある。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!