ずっと、ずっと好きだった ―再会愛―
」のレビュー

ずっと、ずっと好きだった ―再会愛―

緒莉/上原た壱

読後感が抜群によかった!

ネタバレ
2023年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ ずっと読みたいと思ってカートに入れっぱなしだった作品、思ってた数倍よかった!ヒロインの春がか弱くないのがいい。過去と現在、ヒロイン視点・ヒーロー視点が入れ替わり出てきて、テンポもよくあっという間に読了。紹介文にひどいこと書いてあった割に非道なことは全くなかったです。
物語は25歳の今と10年前中学時代がそれぞれ時系列に沿って進むのでわかりやすかったです。幼い弟妹のお世話に家事全般を中学生の女の子が母親に代わって担い、それを受け入れつつも祖父の名画座でささやかな現実逃避をしていた春。そこに客として来ていた暁と出会う。「春」と「暁」で「春は曙(あけぼの)…」の枕草子が出てきたり、よくできた話だなとまた楽しくなりました。恋愛に発展する段階的なシーンはあまりなかったけど、お互い惹かれ合ったのが自然と理解できました。
古い洋画が色々出てくるのもツボでした。「スタンド・バイ・ミー」のリバーフェニックス似(ですよね?)という設定の暁。「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」は観たことがないけど観たくなりました。共通の映画を語り合えるカップル、素敵です。老後も楽しそう。
欲を言えば家具の制作やお仕事の話がもう少し読みたかったかなと思います。
幸せな結末でいい気分のままレビューしました!
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