構成が良い

ネタバレ

2023年7月29日

このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインと思われるリーナ嬢からのなんてことない短い手紙から物語は始まります。彼女の追放に関わってた人間達だけに。後ろめたいモノを持っていなければ本当になんてことない「お元気ですか」な内容でしかないのに、受け取った者達の右往左往・発狂ぶりが滑稽でもあり…人の気持ちの恐ろしさをも実感させられます。リーナ嬢はラストにしか登場しませんが、登場人物それぞれの視点から人物像が浮かび上がっていく仕掛けになっています。その構成がとても素晴らしかったと思います。有吉佐和子の「悪女について」をちょっと思い出しました。その小説はもっと証言者多いけど。手紙を受け取った者達はそれぞれ過去の報いを受けますが、それを当然とするか、ここまでするか？と思うかは読み手次第。世の中渡っていくのにあまりに無垢なのは損な事もあるけれど、リーナの例見ると無垢は最強かもと思ったり。彼女の場合は頼りになるパートナーに恵まれた訳ですがね。最近読んだライトノベルの中では一番読み応えあったかな。😊

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MIK さん

(女性/40代) 総レビュー数：0件

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