アダムとイブになれない僕ら 【電子限定特典付き】
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アダムとイブになれない僕ら 【電子限定特典付き】

南国ばなな

穴、大事に。

ネタバレ
2023年7月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ どの穴であれ、穴に未知のものが入ってくるという描写はけっこうぞっとしてしまう。触手があらゆる穴をねらってせまってくるシーンは気が気ではなかった。一零(攻め)の尻の穴にまで侵入したという描写があって、そんなんやってる最中に背後から入ってこられたら防止のしようがない、心配だ~心配だーと不安になってたら、終盤その触手がそんなに心配しなくてもいい類のものだということが明かされて、私の不安は少し軽くなった、が、やっぱり穴によくわからんものが入ってくるのは、なんか不安。自分でも、なんで漫画読みながらこんなにも穴の心配をしているのか、気にし過ぎな自分が嫌になった。穴に入ってくるだけでなく大事なとこに吸い付いてくるし。それもなんか心配。終始心の片隅に穴に対する心配、ぞわぞわした不安を抱えながら読み進めた。が、全体的にはコメディなので、穴を過剰に心配しなければエロくてとても楽しい話だと思う。

うぶで家族を持つことを夢見る植物に詳しい草太(受け、年上)と、いきなりぐいぐい挿れてくる一零(攻め、年下)。二人があれよあれよというまに好きあっていて、ちょっと唐突に感じなくもなかったが、手っ取り早く好きあってくれたおかげで南国ばなな先生の美しいエロがたくさん見られたのでよしとした。
見知らぬ惑星で草太と一零が心通わせていく、最終的には心あたたまるストーリーで、途中他の生存者とめぐりあったり、その人たちとトラブルになったり、植物の生存戦略なんかも披露されたり、いろいろあったけど、なんだろな、何かが足りない。そのなにかが説明できない。
絵は相変わらずエロくて美しいのだけれど、人物が小さく描かれているときなどに、妙に動きのない絵になっていて、大きく描かれているときの生き生きとした感じとのギャップが気になった。雑というのとは違うのだけれど、人物が動いてるように見えないコマがあった。

一つ、猛烈に共感したのが「生きて死ぬだけで生物の役割を果たしている」という言葉。ほんとその通り!
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