執事の分際
」のレビュー

執事の分際

よしながふみ

革命の裏で。

ネタバレ
2023年8月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 312ページ、ほぼまるっと表題作です。始まりの話的感じに貴族と従者の禁忌な恋が描かれて(これがまた切ない)、それから数年いざ本編です。フランス革命が絡んできて重たくなるかと思いきやそんな事無く、坊ちゃまはどこまでも坊ちゃまで、有能な執事はどこまでも有能で、よしなが先生の描くキャラが際立っています。執事の台詞も皮肉が効いて小気味良く、勝てない坊ちゃまも可愛い。情事の描写はあっさりな様で、表情台詞、何とも艶っぽく官能的でした。革命を機に、身分を越えて愛し合うことができるようになった2人のお話、ロマンチックでユーモアもあり良かった!革命の裏でこんな事もひっそりとあったかもしれない、、、そんな風に思わせてくれるお話でした。
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