このレビューはネタバレを含みます▼
表紙に、ストーリーが凝縮されてます。穏やかな二人の、控えめな深い愛情。萩原の淹れたコーヒーのように、温かいです。
コミュ弱な小説家の大澤が、美味しいコーヒーを淹れてくれたカフェ店主の萩原に、32歳にして初恋をします。明るいバリスタ萩原は、恋愛経験はそれなりにあるものの、初めて真っ直ぐ告白してくれたのは大澤でした。それまで流されてあんまり良い恋愛をしてこなかったよう。元カレにも、いいように扱われてます。そうなると、やっぱり、これまでのオトコとは違う大澤に、きゅんですよね。見た目も構ってない大澤ですが、萩原は最初からフラットで、大澤の良いところにちゃんと目がいってます。いい人なんだけど、流されてのお付き合いばかりだったのは、ゲイのいう世界の狭さのせいなのか…。完全なる当て馬の王道をいく元カレが、良いスパイスになってます。あくまで、完全なる当て馬なので、イヤなヤツですが愉快なキャラで、いい仕事してますね。嫌いじゃです。元カレのお陰、大澤の最後の変身は見ものです。ただ、全く個人的見解で、受けの萩原のお髭は、無い方が良かったかな。ちょっと緩い感じもありながら、萩原は可愛くて良い性格の受けさんです。彼の淹れたコーヒー、飲んでみたいですね。
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