このレビューはネタバレを含みます▼
いやいやいやいや史緒の成長と活躍はムリあるでしょー。あんなに独善的で甘々でメンタル弱くては、どんなに環境に恵まれていてもムリムリ。努力や苦労してないし。男前かぁ?どこが?恵まれた世間知らずがどんなに偉そうな口を叩いても、嘲笑しかできません。
対して萌は苦労人の困ったちゃんとして描かれてますが、出産を決めてからの幸せオーラにはムリあります。ミラノでシングルマザーとして困窮するはずなのに、それまで散々していたお金の心配はどうしたの?神野には頼らないと決めたんでしょ?子どもを産んでからもっと苦労して、努力して努力して成功する描写でもあれば少しは面白いと思えたかもしれません。もしくは愛を与えてくれるマルチェロの有り難さに気づき、愛される女性になる描写など。
どうしても受けつけなかったのが、神野が飲酒ひき逃げした相手にお金を渡し(渡したの本人でもないけど)、それで解決した(むしろ相手は恐縮していた)ような描写です。いやいやいや。作者の倫理観どうなってるの???犯罪じゃん。お金の問題かよ。ましてや恐縮なんて絶対しませんね。人として、体の心配は?史緒最後まで知らないし。隠し子のカミングアウトもいいけど、犯罪のカミングアウトもしてね。
それから、初産婦の陣痛は3時間などではすみません。経産婦でも3時間は珍しい笑
それからおそらくこの作品で伝えたかった思いの一つであろう、「人を落とすな、自分が上がれ」という考え方ですが、世間一般の大人なら、いや子どもでも、そんな思いは至極当然で、特段強調することでもない気がします。
とにかくツッコミどころ満載でした。そういう意味では大変面白かったです。