嫁き遅れの私がなぜか魔術師王子に求愛されています
」のレビュー

嫁き遅れの私がなぜか魔術師王子に求愛されています

まつりか/御子柴リョウ

「側妃として利用される〜」スピンオフ

ネタバレ
2023年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ こちら単体で読んでも話は分かると思いますが、第1作「婚約者に側妃として利用されるくらいなら〜」を先に読んだ方が、この話にも関わってくるロワールとアメリア、魔術師の習性やエルザの暮らす国と魔術大国レントワールとの因果関係が予め分かって良いと思います。
Webで読んだ時は短編でしたが、エルザ視点とダリアール視点に分かれそれぞれの心情が詳しく描かれています。大きな事件は無く、2人が出会って結婚するまでがメインのストーリーです。
第1作目も含め単行本版では、王族でエリートの筈のロワールやダリアールが、魔力過多を理由に差別的な扱いを受けている事が分かってきます。レントワールでは魔力を完全に制御し伴侶に干渉しない事がスマートとされ、多過ぎる魔力に感情を左右され束縛や執着をむき出しにする魔術師は醜悪とまで思われています。そんな世間の目に黙って傷ついて来た彼等に、それぞれの伴侶は惜しみなく愛情を注ぎます。きっと彼等の子供が成長する頃には、そんな風潮は無くなっているだろうと思います。
いいねしたユーザ5人
レビューをシェアしよう!