オペラ座の恋人
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オペラ座の恋人

シヲニエッタ/篁ふみ

今まで読んだ作品で不動の1番

ネタバレ
2023年8月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 貴臣と結花。ドイツで観劇した際に隣の席で出会ったふたり。最初の出会いから少しづつ距離が近くなり、深く繋がっても続く貴臣の気持ちが溢れてくる。結花を絶対に離す気のない支配的な貴臣と1番に結花に翻弄されている貴臣が同時に感じられる。世界的な地位に立つ貴臣が若く、地位も何も持たない結花に狂おしいほどに溺れ、ある意味滑稽に感じるギャップがたまらない。控えめな結花が音楽の才能を開花させ、人から愛される人間性が何より貴臣を惹き付けるように読んでいるこちらも可愛くて仕方が無い。貴臣が結花に執着することに説得力を持たせてる。言葉ひとつ、どの文面を読んでもシヲニエッタ先生の素晴らしい文章と共に、篁ふみさんの洗練された画力で物語が頭の中で再生されるような作品です。没頭します。凄い作品です。(随分前に読破してましたが、当時、作品の余韻に引きづられて、今更ながらレビュー書いてなかった自分に驚いてます)
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