このレビューはネタバレを含みます▼
突然、場の空気が変わり、恐怖に呑まれる。
弱者である「先生」は、自分に白い嘘をつく。
未来にも不幸せしかないと、縛りをかける。
映像が流れるように、弱さを抱えたキャラクター達が次々に真実めいたことばを投げかけてきます。
中でも先生と生徒が互いに「本当の話」をぶつけてから、仮死状態だった心と体が動きだすシーンは圧巻。
あまりにも理不尽な事実の積み上げの先に、何が待っているのか、祈りにも似た気持ちで見守りました。
悲しみからしあわせが、弱さから真実が、不幸せから愛が、少なくともそれに近いモノが生まれてくるのだろうかと、最後に静かに感じました。