このレビューはネタバレを含みます▼
教師の椿（受け）とウェディングドレスのデザイナーのレン（攻め）が婚活パーティーで出会い一緒に婚活していく中で、お互いへの気持ちをはぐくみ成長していく話。
椿は親友の北斗にずっと片思いしていて、「おれなんか平凡だし」とか言っちゃうちょっと後ろ向きな、私のあまり得意ではないタイプなのだが、とにかくレンのキャラがあけすけで素直というか、かわいげがあってよかった。椿に「見られたくないものを隠してるのか？」と聞かれて、「見られたくないものを隠してる」と間髪入れずに返事するとことか、なんかよい。
レンは仕事への理解を深めるために結婚しようとしていて、結婚相手は誰でもいいなんて考えている人物で、椿はそんなレンの考え方を当然のように否定するんだけど、好きだという感情が必ずしも「結婚したい」に結びつくわけではないと思うし、別に仕事のために結婚するのでも、両者合意の上なら全然いいと思うのだが、そろそろ恋愛の先のゴールが結婚みたいな価値観から離れませんか、と言いたくなったがたぶん世の中の需要的に、恋愛結婚が最高の美徳なんだろうから、そこから離れちゃうと夢のない話とか言われちゃうんだろうな。
いろいろ反論したい点はあったけれど、レンと椿が酔った勢いで初めていたしたときに、椿がレンを北斗に重ねていたことにすねてるレンとか、北斗と会ってる椿を見て嫉妬するレンとかはなんかすごくよかった。椿の言うことを聞いて、恋愛テクニックの本を読んでそれの通りに椿を口説いたり、だまって帰ってしまった椿に電話してきたときの態度とか、いちいちレンがかわいい。
あと、椿とレンの気持ちが通じあったあとのレセプションパーティでのエロは、椿が非常に素直な反応を返していてとても萌えた。椿あんまり魅力感じなかったけど、このときのエロの椿はとてもよかった。
椿が、自分の生徒とレンの関係を誤解するあたりの話はちょっと物足りなくて、どうせ誤解なんでしょ、と思いながら読んでしまったけど、全体的には椿とレンの気持ちが育っていく過程が軽い感じで楽しめた作品だった。
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