死に戻り皇女は前世の夫の初恋を成就させるため、身代わりの死を望む
」のレビュー

死に戻り皇女は前世の夫の初恋を成就させるため、身代わりの死を望む

智江千佳子/Ciel

壮大な死に戻り記。

ネタバレ
2023年8月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 各巻350ページほど、挿し絵あり。神に愛される国の第六皇女ヒロインと天涯孤独な騎士団長ヒーロー。ヒロインは先見の明の祝福を持ち国民を度々危機から救ってきた。そんな折、致し方ない事情からヒーローに求婚し結婚したヒロインだったが、ヒーローには別に想い人がいたと人づてに聞き後悔に喘ぐ。さらに追い打ちをかけるようにヒーローから白い結婚宣言をされ、絶望の中生きていたところとある事件が起きヒロインは自/害した…と思いきや2年前に巻き戻っていた。これをチャンスと捉え、ヒーローが今度こそ幸せになれるようにヒロインなりに運命に抗うことを決意する…という話。実はWeb時代から読んでいて大好きな作品でした。変装時の名前がエレーナから変わったのは紛らわしさが無くなって良かったんですけど、ルーシーをルーと略すのはどうかな。どうしても『藪からスティック』の人が脳内に登場するので勘弁して欲しかったです(苦笑)それと初見ではあまり気にならなかったけど、レビューを読んで時系列が分かりづらいのは確かにと思いました。前世と今世の過去現在がゴチャついてましたね。でもそれ以上にストーリーや登場人物、展開的に魅力たっぷりでした。中でもやはりユング様は人たらしで、結末を読んでウルっとさせてくれました。結婚式が素敵すぎた。番外編を読んで、確かに前世のヒロインの死後、ヒーローがどうなったのか気になったので、慈愛と後悔と懺悔が混ざり合った素敵ヒーローsideでした。ご馳走様です。とても長いですが、起承転結しっかりしてる面白いお話ですよ。挿絵も綺麗でした。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!