このレビューはネタバレを含みます▼
各話つながりのある3話構成、2組のカップルが登場。
【うそつき】高校中退し、サービスエリアで甘栗を売る販売員のアルバイトをしている誠（17歳、受け）と、同じく高校中退し、一人でトラック運転手をやっている輝夫（23歳、攻め）のお話。明るいように見えて寂しがりやの誠と、ちょっと強引であらっぽいとこのある輝夫の感じがよかった。輝夫は借金抱えて長距離運送の仕事をしておりとにかく忙しく、二人は輝夫が配送の途中で誠が働くサービスエリアに立ち寄った際に、休憩時間を利用して会うのみで、輝夫のトラックの狭いベッドルームで短い時間にイチャコラするしかないような状態。金もない時間もない二人だけど、お互い相手のことが大好き、なのにお互いに相手の気持ちを誤解していて、嫉妬の末大喧嘩するけど雨降って地固まるハッピーエンド。誠は幼いころ親に捨てられた過去があり、輝夫は優秀な兄と比べられるのが嫌で高校を辞めた経緯がある。でも二人とも背負っているもののわりに暗さはなく、物語は明るく爽やか。輝夫は仕事のついでに立ち寄っていると見せかけて、ほんとは高い高速料金はらってわざわざ会いにいっていたのだが、恋愛初期段階のこういう、会うためなら労力も金も惜しくない感じ、わかる。二人とも関西弁。
【ひみつ】フリーでバイク便をやっている修平（攻め）と、修平の仕事をサポートしているよき相棒の克美（受け）、二人は暴走族で知り合い10年の付き合いで、その間くっついたり別れたりを繰り返し、今は同棲している。克美は修平に女ができると自ら身を引くような人物なのだが、修平は、自分が克美にそこまで愛されているとは思ってなくて、このお話も、お互いに相手が大好きなのに、互いに相手の気持ちを誤解してるという話。「うそつき」カップルに比べると雰囲気ややしっとりめ。
【わがまま】「うそつき」と「ひみつ」のカップル4人が、誠の働くサービスエリアに大集合。その後うまくいってる感じの2組と、4人のやり取りが楽しい。
言葉が足りなくて誤解してというのはよくある設定だけれど、サービスエリアという舞台がうまく生かされててよかった。それにしても運送業は大変。
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