獣の王と狼面の番
」のレビュー

獣の王と狼面の番

奥田枠

確立された世界観!

ネタバレ
2023年8月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作家さん買いです!今までの作品は(ワタシの知る限り)リアル設定やオメガバで、これ程はっきりファンタジー作品は初めてかと思いますが、とても良かった!!獣人モノもいろいろありますが、さすがの作者様独自の世界観!獣達の世界では、神性が高ければ高いほど外見が人(そもそも人間は神の姿を象ったレプリカであるので、人間・シーアは獣より下等に見られている)に近くなる…という事で、頂点に立つ王・ゼンはほぼ人の姿をしているのですが、他の獣は神性の高低によって容姿に獣と人の要素が混在していたり、まだ子供のシーアの弟・ウルは完全に仔狼であったりと、設定がしっかりしています。絵柄もキャラ・背景・小物含め、ほんとに隅々まで美しく描かれていて感嘆…。
猛禽類のゼンの髪(羽毛!)の先が羽根になってたりするのも細かくて好きです。
もちろん、ストーリーも秀逸。冒頭から身分の違いがはっきりしているゼンとシーアですが、最初から最後までゼンはシーアをはっきり愛していて揺るぎないので、ひどい事にはならないだろうと希望をもって読めました~。
はじめましての読者様はぜひ、読んでみて下さい!既刊作品もオススメの作家さんです!
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