このレビューはネタバレを含みます▼
ヒロインの語りで展開されるストーリーで、ただでさえヒロイン寄りで読むことが多いのに、これではヒロインびいきも甚だしい(笑) ヒロイン目線の偏りがちな世界で、多少窮屈な感じはありましたが、ハラハラドキドキ面白かったです。初めて恋をして、結婚の約束をして、純潔まで捧げたのに、この仕打ち。不憫です。ヒロインの、幸せそうな様子、ヒーローを思い、心配したり悲しんだり怒ったり、恋は終わってしまっても愛は簡単に終わらせられないと嘆いたり、くるくる変わる表情というのはこういうことかと、一生懸命恋をする様子が愛らしいです。そうかと思えば、無いものは思い出せない、仕方ないと、スッパリ諦める決心をする男前な一面もあり、いじらしいというか、年の離れた妹を見守る姉の気持ちになってしまいました。やっとヒーローの豹変した理由が明かされ、やっっとこさ、ヒーローの記憶が戻り始めた時には、こめかみをグーでギリギリしてやりたくなりました(笑) それにしても冷徹なヒーローがヒロインを思い出しどんどん甘々になっていく様子は堪りませんね!僅か数ページでしたが恐いヒーローとのギャップに萌えました。