転生しても嫌われ王子だったので関係修復頑張ります。
」のレビュー

転生しても嫌われ王子だったので関係修復頑張ります。

宇栄原紅音/御子柴リョウ

買ってよかった…!!

ネタバレ
2023年9月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ BL小説を普段電子と紙両方で嗜んでいるのですが、こちらの作品は私が今までに読んできた本の中でベスト10に入るくらい素晴らしい作品です。
タイトルに「転生しても」とありますが、実は私たちが見慣れた転生とは少し異なります。
悪役令息転生ものと言えば、現代人が中に転生し、中の人のピュアさで主人公を嫌っていた周りの人を魅了していくものが多いと思います。しかし、私は個人的にそのような作品に違和感を覚えてしまいます。なぜなら嫌われていた元の人格の存在がどこにいるのか明らかにされなかったり、元の人格は更生も叱責も受けなかったりするからです。また、しばしば転生してきた人格の転生後の身分にそぐわない幼稚な言葉遣いも気になります。
ですが‼この作品は違います。急に変化したように見える主人公の穏やかで愛らしい性格は元来のものだったのです。ではなぜ嫌われるようになってしまったのか…。それは王子の一時のわがままといった簡単な問題ではありませんでした。ぜひ購入して事の顛末を知ってほしいです!また、値段が少々他の作品と比べると高いように見えると思います。しかし、購入するとすぐに納得しました。密度が…情報量が…とてつもないのです。私は読書中にページの進度を確認してしまう癖があるのですがこの本には驚かされました。この情報量でまだ4分の1だと…!?値段相応の、いや値段以上の価値があると私は購入後感じています。
情報としては、挿絵あり。濡れ場あり(複数回)。獣人と人間の共存について深く関わる。ノア王子がかわいい。といったところです。
(追記)惜しいのが、個人的に上下巻のうち下の半分程度が上の内容に比べてそそられるものが少なかったです。獣人のためには大事な内容なのですが…兄さま暴走とか神殿の新キャラとかテイストが途中で内の悪を裁くところから対外的になり、規模が大きくなって私の理解力にはつらいものがありました。それでも後悔はしていませんが読み返すとなったとき下の途中までにするだろうなという感じです。
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