このレビューはネタバレを含みます▼
作者さん買いです。今回もまた作者さんの作り出す世界にどっぷりはまってしまい、読み終えるとすぐに読み返してしまい寝不足です…。
通常?のヒーローは元カレや課長のような人達なのでしょうが、いえいえ、世の中には色々な人がいて、色々な愛情表現があるのだということを改めて感じました。と思っていたら、スピンオフ作品だったようで、本編の方ももう一度読もうと思いました。
何でも完璧にこなし、強い女性として女王様と陰で呼ばれているヒロイン。一見華やかな30代のバリキャリの迷いや不安、それを隠しながら過ごしている気持ちもリアルに描かれていて良かったです。そんなヒロインに憧れながらも近づくことなく過ごしていたヒーローが一夜を共にします。目覚めた時のヒーローの不遜態度に、ヒロインと共に「なぜ?」の疑問が。そこから、今まで意識していなかったヒーローを意識し始め、言葉を交わすことのない時間が続きますが、その間のヒロインの上がったり下がったりを、一緒になって体験しているようでした。数少ない二人の接触場面では、嫌味な冷たい後輩から少しずつヒーローの人間性が見えてきて、どうなるのかとハラハラドキドキしっぱなしでした。最後のヒーローサイドではその時々のヒーローの気持ちが明かされ、いかにヒロインを思っていたのかが分かり、切なくて切なくて、ヒロインがヒーローの愛情表現に気付いて良かった、思いが通じて良かったと思いました。面白かった!