このレビューはネタバレを含みます▼
ちょいちょいコメントでクズと言われる石井ですが笑。私はそうは思わないかなー。とりあえず互いにその認識で関係を持ってたし、大事に接していたし、渉のことどうでもいいとかじゃないけど、忘れられない人がいてどっちつかずな状況になってる。実際いるんじゃないかなー？て思った。人間が一人だけしか好きになれない構造ならまだ分かるけど、人間の感情は複雑で、愛情、同情、欲情、色んな情によって動かされてるわけで。同じ気持ちの大きさじゃ無かったとしても、そこらの人間よりはずっと好きな人が同時期に二人いただけのこと。きっぱり今日からこの人だけー、て機械的になれるわけじゃないからこそ難しいお話だったんだと思う。単に、クズとか不誠実とかいう言葉で片付けられないなって思っちゃった。
失恋時にそういう境遇の人が近くにいて、どうしようもなく辛くて寂しくて誰かいてほしくて、心の穴を埋められるわけでもないのに、でも、考えずに済むとか一瞬でも違う感情で満たして誤魔化せるとか、そういう逃げ道でズルズルと恋人みたいな関係になってしまう恋人未満な関係になるっていうのは、案外そこらのBLよりよっぽどリアルな話ではないだろうかと思った。
ドロドロかと思いきや中身はほわほわしてて、家でダラダラしたりくっついてギュッてしたり、イチャラブしたり、あーこんな感じだよなーって思うくらいにはリアルな過ごし方。
元カレとの再会、付き合えなかった人との再会の下りの話もリアルで良き。そうそう！ってなるような会話や感情がのせられているから、より心にくるのかもしれない。私は好きなお話でしたね。
レビューをシェアしよう！
ERR_MNG