どうで死ぬ身の一踊り
」のレビュー

どうで死ぬ身の一踊り

西村賢太

どうしようも無い男が一つだけ

ネタバレ
2023年9月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公は酒に溺れ、女性に暴力をふるう、どうしようもない男の典型ですが、一つだけ大正時代末期の小説家・藤澤清造だけは尊敬・崇拝しています。

自らその末期弟子を自認しており、なんとかその作品集を世に出すべく資料を収集して奮闘する物語です。

主人公のどうしようも無さを、これでもか、これでか、と露悪的に描く筆致にこの作者独特の感性が表現されています。

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