このレビューはネタバレを含みます▼
作者さん買いです。あとがきがないので、余韻からなかなか抜け出せず、幸せなのに少し胸が痛くて、でも幸せで、寂しい、そんな気持ちが続きました。
姉の恋人を妹が奪った、とはよくある話ですが、実際にそうなったらどうなるのか。フィクションかノンフィクションかは分かりませんが、姉も妹も本当につらいですね。そしてそこに身を投じることになってしまった男性も。ヒロインの小さい頃の思い出…ほんの小さなことでも容易く傷付き、ずっと覚えていたり、意地悪する側も幼いがゆえにストレートに、残酷なまでにやり切る、というのは誰もが持っている思い出だと思いますが、これに淡い恋心が絡んでいたとなれば、もう蓋をして思い出したくない気持ちだろうと思いました。そして思わぬ再会。ヒロインのずっとずっと苦しんできた恋心が本当に切なくて苦しくて疑似体験でも苦しかったです。だからヒーローの告白シーンには号泣でした。ヒーローもまた同じように苦しんでいたのですね。そして姉も苦しんでいたわけですが、その立場立場での苦しみがこんなにも伝わってきて、作者さんの描く世界は凄いです!!ヒーローサイドも面白かったけど、本当に切なかった。いやもう、苦しかったけど、面白かったです!!