このレビューはネタバレを含みます▼
良い意味で、タイトルに裏切られました。エチにウエイトを置く作品かと思いきや、、、読み返すたびに感涙。
主人公たちは、捕食者(ライオン)と被捕食者(インパラ)というどうしようもない断絶を抱えながら、それでも共に生きたいという想いを手離さない。
強靭なはずのライオンの意外な脆さや、弱いはずのインパラのしなやかな強さが、二人の選択に説得力を与えています。
ハッピーエンドではあるけど、決して生命の残酷さから解放される訳ではない。
でもだからこそ、祈るような愛を、一瞬を永遠にするような強さを、見せてもらえる気がします。
テーマは重たいですが、インパラ君の明るさや、端役達の毒気ない感じが、軽さを与えてくれてます。
ところどころほっこりした気分になれて、そこもまた良き。