このレビューはネタバレを含みます▼
●確かに(こちらのレーベルらしく)えっち多めではありますが、酷評されるほどストーリーがないとは思わなかったです。むしろ感情の変化を丁寧に追ってくれてるなと。それに絵柄がめちゃくちゃ好みです!!美しい〜!
●橘が衣緒に無自覚にハマっていく様子がいいですね。えっちが多いから身体にハマったように見えちゃうんですけど、(いや、それもあるとは思うんですけど、笑)庇護欲だったり共感だったり。いつしか強火の独占欲まで。ちゃんと心が動いてます。
●衣緒の方は孤独や寂しさを埋めているだけのようにも見えますが、そもそも「橘が自分を好きになってくれるはずがない」と考えているのです。事情を全て分かったうえで、「本当の橘を知りたい」「どんな橘でもいいからそばにいてほしい」と願ってる。かわいく強かで寂しがり屋な襲い受チャンです。
●二人の「一緒にいる時間が幸せ」って空気が好きです。橘は自覚するにつれ否定しようとしますが。最終話でお互いに真実と気持ちを伝え合って、橘が本名を名乗ってからの両想いえっちは15Pに渡ります…!!おなかいっぱい…。最後は屋敷公認になったのか??
●「隠し財産」のオチが肩透かしのように感じるか、えっそんなこと?!とふふっと笑えるか…という点でも評価は分かれそうですし、えっちの描写(擬音や言葉遣い)の合う合わないもありそう。私は好きな作品になりました。
●二人にどんな過去があって今があるのかも描かれてますし、異母弟の卓斗も悪い奴じゃないし苦労してるんだなってことが一コマで想像できたり、税理士の久我(眼鏡イケメンです!)は衣緒を好きで頼ってほしかったのかなぁって妄想が膨らんだり、サブキャラの描写も好きです。作者さんの今後の作品も楽しみに待ちたいです。