僕たちは運命に嫌われている【コミックス版】
」のレビュー

僕たちは運命に嫌われている【コミックス版】

KINACO

運命でない番

ネタバレ
2023年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ オメガバースもの。運命でないαとΩの前に運命が現れたとき、どうするか。なかなか濃い1冊でした。

陸上部で一緒のαの九條×後天性Ωの八尾。
ずっと自分をβだと思っていた八尾は、突然のヒートを九條に助けられそこからセ友に。
八尾が九條のことを好きになってきたタイミングで九條の運命の相手・Ωの二葉が現れ、運命を選ぶか、抗って八尾を選ぶかというストーリー。
運命を拒んだαは最悪死ぬと言われている世界で、九條が運命の相手・双葉ではなく八尾を選ぼうとすることに胸が苦しくなります。
八尾が関西弁で元気いっぱいで、バース性による偏見もないあっけらかんとした性格なのですごく可愛いです。
一般的に差別が多いオメガバース作品ですが、こちらの作品も例に漏れずΩは性奴隷のような扱いをしても良いと思っている陸部の先輩がいたり、友人がΩを蔑むような発言をしたりなかなか生きづらそうでした。
そんな中だからこそ、八尾の人間性は光って見えたんでしょうね。
運命に抗い5年も昏睡状態だった九條ですが、最終的に自分の意思で選んだ八尾と番えてよかったです。少々強引なまとまり方でしたが幸せで良かったです。
いいねしたユーザ6人
レビューをシェアしよう!