溺れる灰被り
」のレビュー

溺れる灰被り

かさいちあき

読み返して印象が少し変わった

ネタバレ
2023年9月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 購入直後の一読目では菖野の良さも槙の可愛らしさもよく分からず、レビューを書く気分になれなかったけれど、読み返したらいい意味で印象が少し変わった。


Sub の槙は学生時代に鬼 畜でクズなDom に心も身体も壊され、大学入試を受けられずに浪人中。自転車の故障で困っていたDom の菖野を助けたことでずっと避けていたDom と関わりを持つことになる。

抑制剤を飲んでいてもSub としての願望や欲望は抑えきれず、Dom の言葉に従ってしまう槙を心配した菖野が修理のお礼に受験勉強とDom への耐性を身に付ける手伝いをすると申し出る。


菖野が一浪している槙の1歳上というのが信じられず、20代後半とかにした方が違和感ないのになぁと思ったりもしたけれど、同じDom である紀和を軽く威圧できるところを見ると上位だから大人っぽく見えるのかも……と無理矢理納得。

パートナーとも言えないような鬼 畜Dom に傷付けられた槙が菖野を好きになってしまい、二人の立場の違いや温度差に苦しむ姿は見ていて辛い。

菖野はDom だからSub の槙に構うのか、ただの親切心や興味本位なのか分からず、槙と一緒にドキドキハラハラしてしまった。菖野の兄の友人で同じ塾講師の紀和がいなかったら拗れまくっただろうから、紀和にはありがとうと言いたい気分。

菖野の槙への感情が見えにくくて大丈夫かな? と心配になったけれど、可愛い槙を溺愛する姿を見られたし、菖野以外には惑わされない槙を見てひと安心。


紀和のアシストが功を奏したから彼のスピンオフとかも見てみたい。
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