このレビューはネタバレを含みます▼
あおさん買いです。
タイトル'拾遺譚'に納得の素晴らしいファンタジーです。
瑞獣の末裔や節気の加護を受けた人外が、人間と共存し四季を巡らせている世界の、坊ちゃん(麒麟)と乙鳥(燕)の人生かけた主従愛かな。
淡い恋心から命掛けとなった愛は、自己犠牲だけではなく剥き出しのエゴが相手を追い込む…そんな複雑で人間臭い愛をドラマチックに◎伴侶を探す為だけに舞う蛍のような儚さには何度もジーンときました。
海外童話モチーフだと思いますが、渡りの合図には性ホルモンが関与すると聞いたことがあるので、渡り鳥ってBL向きですよね。
漫画好きで良かった!!と思える絵で語る凝った作品を産み出されるあおさんの熱意にも胸アツ◎表紙ではわからなかった坊ちゃんの煌びやかなキャラデザがドストライクで、登場シーンに驚きの声が出ました(私はケンタウロスの魅力に取り憑かれた元少女です笑)
そして巻末電子おまけが、おまけレベルではないクオリティにも感謝◎親の愛を知らない不遇出自の坊ちゃんにも'おばちゃん'の温かな記憶があると知り最後にまた泣けました←更におまけタイトルにまた涙…産まれて来てくれてありがとう〜です