アドリアン・イングリッシュ
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アドリアン・イングリッシュ

ジョシュ・ラニヨン/冬斗亜紀/草間さかえ

BL小説というよりかはゲイの生々しさ

2023年9月27日
日本のBLは漫画だろうと小説だろうとある意味ファンタジー要素が強い。慣れ親しんだ感覚で読み始めると困惑すると思う。ゲイの主人公がでてくるミステリーぐらいに考えて読むといいかな。ストーリー自体は若干回りくどく且つ簡潔でない。しかし、人間模様の描写は非常に良く面白い。海外のクローゼットゲイ事情もあり、日本人の感覚からすれば理解できない要素もある。簡単に言えば乱れがち。メルやらスノーデンやらジェイクやら付き合う相手としては、はっきり言って欠陥だらけ。だけど、そこがリアルな生々しさと言うのかな。理想だらけのハーレクインやら少女漫画にはない男性像と言うのかな。
全体的に面白かったんだけど、これはこの作品に限ったことじゃないんだけど、翻訳者がそのまま文字を起こすから文章が堅苦しいし、違和感やら作者の意図するところは半分伝わってればいいのかな…?翻訳したあと、更に日本語の言いまわしに違和感なく書き変える作家さんが必要だと思う。忠実に翻訳すればいいってもんじゃない。
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