普通の兄妹ものとは一味違う

兄妹ものはいろいろあれど、これは他の禁断モノとはちょっと違う。大抵は、ごくごく僅かな友人が味方になり、二人は何処かへ旅立つか、お互いの気持ちが◯年先まで変わらなければその時こそ…というパターンだけど、これは二人の父親が世間体やしがらみよりも何よりも子ども達に愛情あふれる対応をとれた人物だった点。母親は感情的で一般的な普通の対応しか出来なかった(殆どの親はそうなのだが)のを夫であり一家の大黒柱である父親が、家族全員が苦しんでいる時に、世間体の為すぐに家を出て独立しようとしているあまりにも無力な子ども達(学生)の将来を見据え、最後にはそれぞれ譲歩して幸せになれるようにと誰をも追い詰めることなく納められた点に尽きる。勿論、そう決心させたのは二人の友人達の説得があっての事。でも、登場人物全員が美形という設定も少女マンガならでは？お父さんの決断が男前！子どもを持つ親でもある私には果たして出来るだろうか？と考えさせられた作品でした。