このレビューはネタバレを含みます▼
最初にこの作品を読んだのは3年程前でした。その当時私は長年付き合っていた彼と籍を入れ、子どもはいない状況で主人公のいちこさんに共感することが多かったです。
当時は4巻くらいまで読んで読むのを止めてしまっていました。その時は主人公に共感するとともに美月さんの状況を見て子育ても大変なんだなぁと思っていたくらいでした。
最近広告からこの作品を思い出し最終話まで読みました。今私には発達障害の2歳の息子がいます。改めて最初からこの作品を見てみると、美月さんのこどもが保育園ではなく療育園に通っていること、発達障害に多い癇癪が激しいこと、発語がほとんどないこと、周囲の接し方によってこどもも良い方向に進むことなど当事者になってみて美月さん側の気持ちも良く理解することができました。
当時は美月さんの行動に嫌悪の気持ちが多々ありましたが、時を経て私自身色んな立場にたって物事を捉えられるようになり、それぞれ一人一人悩みや孤独を抱えてるのだと思え、客観的にみるよりそれぞれが深いよどみの中にいるのだと感じました。夫婦とは、家族とはを考えることのできる深い作品でした。