先生と、ずっと
」のレビュー

先生と、ずっと

らくたしょうこ

ネガティブ VS ポジティブ

ネタバレ
2023年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『先生と、それから』の続編。BLでは1巻完結と思っていた作品の続編やスピンオフが出ることも多く、こちらも完結と思っていたから続編発売は本当に嬉しい。


前作で初恋を拗らせた令をポジティブモンスターの咲翔がぐいっと救い上げて振り向かせ、ふわふわキラキラした恋愛を味わっているかと思いきや、令は相変わらずのネガティブモンスターだった。アラサーとは思えない面倒くささと子供っぽさに苦笑しつつ、変わっていない令になぜか安心してしまう。

高校生だった咲翔も社会人となり、一人の大人として令と対等になりたいと思う気持ちがネガティブ脳の令には不安要素となるのもよく分かるので、読んでいるときは《咲翔、ネガティブモンスターには負けるな!》 な気分だった。

咲翔と令は気質が真逆だから合わなそうに見えるけれど、おっきな凸と凹ががっつり填まった二人だと思うと心から応援したくなる。


令が初恋を拗らせた原因となった鷹見や在校生の浅木は令の本当の姿を見ずに自分の理想や想像を押し付け、自分の気持ちが一番大事というタイプだから始末が悪い。鷹見は妻子に去られてやっと目が覚めたようだし、浅木はまだ若いからこれからに期待。でも、個人的に浅木のスピンオフとかは見たくない。
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