このレビューはネタバレを含みます▼
凄くタイトルがしっくりとくるお話しでした。ハーフでイケメン、この字面だけ見ると快活そうなイメージを浮かべてしまいます。が、譲二は過去のトラウマから人との距離感を考えて考えて…、深く関わる事が出来なくなっていました。彼の、神経張り詰めている感じが痛々しかったです。対してジムのインストラクターをしている石渡は、誰にでも誰からもフランクな関係を築き魅力的に見え、コンプレックスを感じながらも近付きたくなる相手だったんでしょうね。この、うら淋しい感じを言葉にしたのが石渡の「一線引いてるくせに、俺に縋ってるみたいな、妙に寂しそうでほっとけない」でした。背筋を伸ばし、朗らかに笑ってくれと背中を押してあげたくなるお話しです。