アストレア・レコード
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アストレア・レコード

大森藤ノ/かかげ/ヤスダスズヒト

面白いんだけど…

ネタバレ
2023年10月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ このシリーズは全部買ったけどまだすべては読みきって無いのですが、その中で予想通りというか、今のところ読んだ中で一番暗い話。気分が落ちるだろうなーと思ったので早めに読んでみた。
展開や文章の面白さ、わかりやすさで安定の面白さなんだけど。ただ、悲劇を強調するのに個人的に嫌いな手法を使ってたので星を1つ落とした。
善良な子どもを出して、ふれあいのあとで、その子をしなすのは、衝撃的なのを強調するのによくある。けど、作者が読者の感情をコントロールしたい感がみえてしまうから、作品が安っぽくなると個人的に思っている。
まあ、このシリーズは死後は転生する世界観だから、死が軽いし、そうであるならば生そのものの価値もそこまで重くなくてライトだ。だからこそ本編では死がテーマじゃなく、前向きさとか勇気とかくじけないみたいな前向きで明るいテーマが柱としてあって、生死が中心ではないから、名作であり人気の作品だと思う。
そこに悲劇とか残酷さとかにテーマが寄ってしまうと、輪廻の世界観の都合上、安っぽくなってしまう。個人的にはだから転生ものは読まないんだけど。転生する世界観だけど、だからこそ死にスポットを当てないシリーズだから傑作であると思っていて、若干その例外なのがこの作品だと思う。
普通にレベルは高いし、面白いとは思うけれど、本編とか他の同じシリーズみたいにこれぞ名作とまでは言えないと思いました。
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