あて馬ライダー欲しがり坊やと絶倫男
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あて馬ライダー欲しがり坊やと絶倫男

語シスコ

BLの範疇以上。評価が分かれる作品

2013年10月13日
語シスコさんといえば、エロくて可愛い男の子や、人間の本質をえぐる描写で有名な作家さん。

本作も例にもれず、焦がれるほどの恋情や物言わぬ愛情、それに伴うエゴや執着といった薄汚い欲望まで、深部をずばりと見せてくれてます。

キャラも一筋縄ではいかない男ばかり。
善人は一人も出てきません。

重い事情を抱えたキャラばかりの話でも、テンポは軽快でさくさく読めます。
不遇のヒロイン気取って泣いてるだけじゃ飯は食えねぇだろ的な、諦観を突き抜けた先にある割り切りが心地よいです。

あととんでもなくエロい。


でも……作品全体の倫理観がぶっ飛んでいて、肌に合う合わないが大きいと思います。
残念ながら私は駄目でした。

これが凡百のファンタジーBLならいけちゃうんですが、今作はあまりに生々しくて嫌悪感が。

それくらいリアルな人物造詣ってことでしょう。
素晴らしい。


良くも悪くも人の心を揺さぶる作品だと思います。
合う方にとっては☆5なんて全然足りないんじゃないかなあ。
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