悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
天壱/鈴ノ助
このレビューはネタバレを含みます▼
面白くて好きだったのでずっと読んでいましたがそれ故に段々と疑問も生じるようになってしまいました。まず第一に、主人公が危惧している「悪いこと」はすべて自分が起こすはずだった悲劇なので出しゃばらなければ問題は起きない筈なのにゴリゴリに出しゃばって、善良で優秀で予知能力持ちの妹を押しのけてまで王座に就こうとするのは何故なのか。しかも予知能力持ってないのに予知ありまぁすと周囲を騙してまで王座を妹から奪っている。本人が無自覚だというテイで話が進んでいるが無自覚に能力詐称する国王って人としてまずいでしょ…。あと母親である女王は何をやってるんだという疑問。幼いころから主人公を遠ざけて隔離していたのはその頃からすでに主人公が非道な性格になると予知していたからなのに、なぜ何も対策を練らなかったのか。幼い長女を隔離して妹だけ可愛がってたらそりゃ性格も歪むだろ…そんな中途半端なことするくらいならちゃんと教育するか、それが無理だと悟っているなら始末するかしないと。国王なんだし。という、ストーリーの根幹となる主人公と女王の行動に違和感があるせいでストーリーが全部主人公を活躍させるための舞台装置にしか見えず物語に没入できません。あと逆ハーがすぎる。主人公の周囲、騎士の末端まで主人公を妄信する信者しかいない。ですが、特に何も考えずになろう系逆ハー主人公無双が読みたいという方にはお勧めです。延々と同じ内容で長期連載してるので時間つぶしにはなるかと。
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