センセイと愛犬
」のレビュー

センセイと愛犬

やすだしのぐ/堀川ごぼこ

主人と忠犬の物語

ネタバレ
2023年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家さんです。
いつかの出版社のセールにて購入しておりました。
これも私好み!

政治家の私設秘書・三邑×二世議員の築山誠一郎。
少年院にいた三邑がその自己犠牲の精神と根性を買われ、誠一郎の忠犬として身の回りの世話から性欲の処理までを任されるようになった。トップを目指す誠一郎と、そんな忠犬・三邑との愛憎の物語です。
己の経歴のため、誠一郎から切られることを恐れて主人を噛んでしまった忠犬・三邑。愛が深いからこそ、嫉妬も不安も憎しみもまた大きかったのがよくわかります。
野心家な誠一郎ですが、最終的に三邑を求めていたしなんだかんだ忠犬を飼っていただけの感情ではないんだなと思うと、三邑の忠誠心が報われるようで胸が熱くなりました。
そこで会見を開いた三邑も漢らしいし、それを撤回し真実を語った誠一郎も漢らしい。
罪を償い、また新たなスタートを切る二人を応援したいです。
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