このレビューはネタバレを含みます▼
幸せになって欲しいと父が遺言として遺したのは自社株の件と娘の再婚相手。最初の結婚で元夫からDVを受けて身も心もボロボロになっていたアリーシャ。そんな彼女を心配した父は遺言に再婚相手を指名して逝ってしまう。二度目の彼は海運王。お互い、政略結婚だからと割り切っていたが、双方とも惹かれて恋に落ちる。が、アリーシャのトラウマが、彼をなかなか受け入れられず、彼は彼女をひたすら陰日向から守り支えて……というお話。ラストは勿論ハッピーエンドだが、現夫が元夫への合法的な手段で失脚させた彼を見に行くシーンが胸に迫って来るものがあった。これでやっと元夫の影に怯えず現夫と幸せになれるんだなあ!と思えて。いくつになっても亡き父の娘を想う気持ちがわかるし、現夫の妻に対する愛の深さも綴られていて、良い作品でした。