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バグ

夜光花

んんんん、もったいない、もやもや

ネタバレ
2023年10月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ なんだろう。もやもやする。
展開とか設定とか興味深くて、どうなるんだろうって先が気になって読み進めたんだけど、3巻終盤、一族勢ぞろい、蟲の襲撃のたぶん一番の盛り上がりなところで私の心はだれてしまった。あー結局そうやって終わっていくのかーみたいな残念な気持ち。
全体的に、なんかひっかかる。「XXXXだとするなら、これは〇〇〇だ」みたいな言い切りをするところがあるんだけれど、その確信とか断定に、私が納得できなくて、なんでそう断言できるの?と疑問に思うことがちょいちょいあった。私の理解力の問題か?
設定とかいいと思うんだけど、だからすごくもったいない感じがした。
あと、なんかいろんな対立構造が単純すぎるというか、おけらだって、あめんぼだって、みんなみんな生きているんだーって考えると、なんとも複雑な気持ち。普段虫とかばんばんころしまくってる私が偉そうなことは言えないが、利用されて当然みたいな書かれ方をすると、複雑。田沼夫妻も、七生の母ちゃんも、みんないろんな葛藤を抱えて生きていたことでしょう。何があったかはわからずじまい。
そういう意味では、水雲のキャラは、変にいい人ぶってなくて、むしろよかったかも。この蟲対人の構図の中で、世の中のために役に立ってる善人キャラとして書かれてたら、もっともやもやしたかも。あと、七生がどうしても27歳の警察官に見えない。なんかきゃんきゃんがんばってるかわいい高校生みたいな感じがして、いっそ高校生設定だったら違和感なかったのに。あえいでる時なんてほんとかわいすぎて、こんなかわいい設定だったっけと、エロシーンとして悪くないのに、妙に違和感。
蟲をころしてる側が、実は蟲をつくっていたという設定は、戦争はお金になるビジネスだ、を想起させてほんと嫌ですね。敵だとさわいでたのに実はその敵に自分で武器を売ってましたーみたいな、そこら辺の闇とか矛盾をもっと書いてくれてたら、もっとおもしろかったかな、そこまで期待するのは酷か、BLだし。
ラストは不穏な終わりかたで、こういう終わり方は嫌いではない。全体的にエロは少な目。1巻1エロ、2巻1エロ、3巻はいろんなとこでやってくれた。
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