待宵の鬼【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】
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待宵の鬼【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】

露久ふみ

大正ロマン風の時代設定と不思議な世界観

ネタバレ
2023年11月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 試し読みで見かけた小さい妖たちの可愛さに惹かれて読んでみたのですが、大正ロマン風の時代設定と不思議な世界観がよくマッチしている素敵な作品で、すごく楽しめました 。

三度の飯の代わりにセック スなどというぶっ飛んだ条件を呑むなんて、「実よ、いくら物書きの好奇心が疼いたとはいえ、 体がキツすぎやしませんか?」と思っていたのですが、結構あっさり順応していて「実ったらめちゃくちゃそっちの素質があったのね〜!」と、ちょっと笑ってしまいました。そして、名を封じられ力を失くした鬼・まるは一見無愛想でツンツンしていますが、実が受けた理不尽な扱いに代わりに怒ったり、実に近づく人間に嫉妬したりと、好きがだだ漏れてしまっているところが可愛かったです。

お互いに理由は違えど孤独を抱えていた者同士が出会い、救い救われ愛し合う姿は感動的で素敵でしたね〜。シリアスタッチなストーリーのここそこにコメディー要素も散りばめられていたので重くなりすぎることもなく、とても読みやすい一冊でした。
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