このレビューはネタバレを含みます▼
※好きが溢れてもはや感想文です。ガッツリネタバレなのでしっかりと作品に浸りたい方は読まないでください※
受けは間男というだけあって、攻めの妻と不倫してるし普通にクズです。
でも導入の仕方の上手さのせいで「え?なになに」という興味本位で読み進めてしまい、いつの間にか受けと攻めのそれぞれに絆されてました。読者の自分が。
不倫モノ故の背徳感や、自分のモノにはならない人への執着心からくる切なさを描かれると、「浸ってるけどお前のそれ不貞行為だからな。傷ついてる人いるの忘れるなよクズが!」と拒否反応起こす人間なのですが。
どちらかというと受けが感じているそれは主に「攻めが好いてくれている自分ではないことへの罪悪感」なので、受けの気持ちに寄り添えました。素直に応援したくなってしまった不倫モノは人生初です。
あと多分、どれにおいても奥さんが最強というか。受けすら数多くいる不倫相手の1人だったというのが、変な言い方ですが良かったです。「何も知らずに裏切られている、一方的に傷つけられた弱い立場」で描かれなかったのがとても良かった。あと一番最初に幸せになってくれたのが安心しました。「大切な人の特別」というセリフを幸せになった奥さんが言うシーンがあるのですが、幸せって突き詰めてしまえば本当にそれだよなとしみじみ思えました。
プラスで付け加えると、不倫期間中は受け攻め身体の関係がないのも良かったです。(未遂ではあるので、入らなかっただけで不貞行為ではありますが)
グダグダと書きましたが、何が言いたいかというと「不倫モノとして読まないのは勿体無いぐらい良い作品です」です。
BLだからこそ成り立つ三角関係でした。
「両思いにも関わらず、相手の幸せを願って身を引く」切なさが大好きな人には是非ぜひ読んでいただきたいです。すごくキュンときます。
そして最後は受け、攻め、元妻三人共、しっかり幸せになります!
この先生の作品を今日から読み耽る楽しみができました。知れてよかった。ありがとうございます!そしてレビュー数が正直一桁足りなくないか?というぐらい素晴らしい作品なので(今現在で40ぐらい)たくさんの方に読んでいただき、レビュー書いていただきたい!と願っています。
続編ももちろんお待ちしてます。