このレビューはネタバレを含みます▼
コミックスの『αの花嫁』の世界を小説でも味わえるとは贅沢の極みですよね。
舞台は感動的な頸噛みの二週間後、春休み最後の日。
本編の単話最終回のその後のお話をコミックス4巻で追いかけ、更にその後のお話を本小説で心行くまで楽しませて頂きました。本編の最終回では自身の母君であろうと大切な魂のつがいである理玖君を傷つけた報復に容赦ない「氷の帝王」である一面を見せつけた圭騎さん。かの人物とは別人のような熱々で甘々な面を垣間見ました。氷と炎のギャップがたまりません。理玖君一筋で理玖君だけに心のガードが下がるのは見物です。圭騎さんに「かわいい」なんて言える日が来るとは。圭騎さんと理玖君の出逢いの頃や行き違ってしまった頃の緊張感からは考えられないほどの幸福さ。ここに至るまでの様々な出来事が走馬灯のように懐かしく思い出され、感慨深いものがありました。
岩本先生の創り出す世界・文章と幸村先生の超絶美麗な挿し絵はまさにMasterpieceの一言です。小説好きの自分からするとパズルの最後のPieceがはまったような感じがしました。見つめ合う二人の表紙の美しさ。何時間でも眺めていられます。(考え過ぎかもしれませんが、表紙の圭騎さんと理玖君の見つめ合う姿がM(marriage )に見えてしまい『ダ・ヴィンチ・コード』(の場合はマグダラのマリアのMでしたが)ならぬ暗号が隠されているように思えました)圭騎さんと理玖君の幸せな姿を見届けることができて、ファンとして大満足です☆
まさかの続編『とっておきの一日』震えながら拝読しました!(2025年1月)とても面白かったです!長らく夢見てきた首藤三兄弟と各つがいである理玖君・一紗さん・天音さん(煌騎さんとの頸噛み儀式は未了なので今後期待してしまいます)達との御披露目会的な集いを叶えて頂き、ファンには堪らない巻間違いなし!
自分にとってもSpecial dayでした☆
可憐で清廉な理玖君の中に潜む芯の強さも感じ(竹のような強さとしなやかさを合わせ持つ面)零騎さん・煌騎さんの御墨付きももらえましたね。将来的には圭騎さんをも様々な意味で凌駕しそう!魂のつがいだからという理由ではなく理玖君だから圭騎さんは惹かれたことに納得。理玖君の前では氷の帝王ならぬかき氷の帝王に見えてしまう圭騎さんにクラっとしてしまいました!