左隣にいるひと
」のレビュー

左隣にいるひと

可南さらさ

涙が・・・!

2013年12月20日
作者買いです。
可南さんの作品は、恋い焦がれる感情の描写が本当に秀逸だと思います。ただただひたすらに募る感じ、どうしようもない想いのやり場の無さの絶望など、その場その場の感情が自分の心に再現されるみたいに感じます。

特にこの『左隣にいるひと』は、可南さんの作品の中でも切なさ満点です。幼なじみの江沢と生方が喧嘩別れして5年後の再会から始まるお話です。生方の想いの切なさがもう、涙が滲むのを止められませんでした。彼が何故江沢にこれ程までに惹かれるのかも、手に取るようにわかります。生方の想いに触れて、少しずつそれの深さを理解していく江沢の心の揺れや変化も細やかに描かれています。
本当にオススメです。
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