女子高生に殺されたい
」のレビュー

女子高生に殺されたい

古屋兎丸

暴力性は小さいが異常性は大きい作品

ネタバレ
2023年11月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ フィクションとはいえ、相当に粘着質で、かなりマイノリティな性癖を持つ人物が巻き起こす衝撃的な事件を描いている物語なのだが、このような物語が書籍化され、映画化されたり、マンガ化されたり、広く拡散され、認知されている現代の日本社会は、従前と比して、多様な人間性への理解が深まりつつあり、価値観の多様性をが許容されつつある成熟度の高い社会になって来ている、と云うことになるのだろうか?
それとも、退屈を厭い、刺激を欲した挙げ句に満たされたい思いに応えたい、興味本位に奇異に触れたい、異常性をも肯定したい、との人々の飽くなき欲望の一つの現れなのであろうか?
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