このレビューはネタバレを含みます▼
今まで読んだ契約婚約者のストーリーよりもじっくりと優しい時間が流れています。その名声と美しい見た目から女性たちに強引に言い寄られ、うんざりしているどころか、望まぬ結婚をさせられそうだと危険を感じているヒーローと、自分の知らないうちに幼馴染との婚約発表が進んでいることを知り困っていたヒロイン。お互いにまだ結婚するつもりは無く、利害の一致で偽の恋人を演じることになります。ヒロインは大人しそうに見えますが、幼い頃は数回も骨折するほどのお転婆娘。男爵令嬢にも拘わらず、現在は叔父の仕事の手伝いをするため画廊で働いています。ヒロインが仕事に誇りを持ち、絵画に愛情を持っていることを感じます。また、仕事を通じて得た人脈の広さに侯爵であるヒーローさえも驚きます。恋人のフリをしながら少しずつお互いを知っていく二人。あっという間に読み終えてしまいました。二人にはまだまだ秘密がありそうでワクワクします。続きを楽しみにしています!