婚約破棄された崖っぷち令嬢は、帝国の皇弟殿下と結ばれる
高岡ゆう/参谷しのぶ/雲屋ゆきお
このレビューはネタバレを含みます▼
まず、王太子の婚約者だったのが、謎の異世界からの自称聖女・セリカの登場で、婚約破棄。傷物令嬢として、新たに縁を結んだ婚約者は浮気の上、婚約者の殺害を目論む下衆野郎。踏んだり蹴ったりのミネルバの前に現れたのは、見目麗しくも正しい、大国の皇帝・ルーファスだった!ミネルバが淑女の装いなのに対して、セリカやその取り巻き達の安いキャバ嬢的なファッションも見どころ。胸元もあらわ、脚も剥き出し。それを評してルーファスが王太子に向かって「娼館の主人に鞍替えしていたとはな。」というセリフが小気味良くて笑えます。そこでまぁ、一応のザマァ展開にはなっているのですが、悪足掻きをする王太子やセリカ達に報復されそうになって。というところで1巻は終了。ザマァをお預けにしたがる作品の多い中、1巻の中で、きちんと見どころを押さえつつつ、次に繋げるあり方に好感も持てます。
自分には価値が無い、人を好きになりたくない、と落ち込んでしまいそうになるミネルバも、その育ちの良さから強い気持ちを立て直すのも良き。彼女はもう成功を掴んだ!と言っても良いけれど、それが盤石となるまで。見届けたいと思います。
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