このレビューはネタバレを含みます▼
え、こんな話があるなんて、
またファンタジーの壁を一つ突き抜けた感じがします❗️
確かにネイルの長爪見てると魔女みたいって感覚あるけれど、それが膨らんでこんな風に面白い物語になるとは、
良くある異世界転移物と違って、主人公はチート持ちではないし、
流れ者と言われる立場の人も他にもいるわけで、
割りと皆さん堅実に?経験を積みながら異世界生活に溶け込む努力をしているというか、
そして主人公のサーラは恐らく、こちらで言う発達障害持ちの人なのかな? と思いました。
空気が読めなかったり、暴走したり、人の話が聴けないとか、聴いてても心ここにあらずと言うか、自分の考えに没頭している。
でも意外に卑屈でもなく、劣等感もありそうでなく、わりと前向きで明るいと言うか、やみくもと言うか、
でも一生懸命なんだよね、その一瞬一瞬、本当に頑張ろうと思ってるし、やるぞって思って意気込んでるんだよね、
だからといって内実は伴わない、
なんとなく自分の姿を見ているようでもあり、
彼女の危なげな様子に師匠のリドは少し心配ながらも付かず離れず良い距離感で面倒を見てくれてると思います(なかなかツラい過去持ってるのに優しいと言うか大人なゴブリン)
ロッコは案外、残酷な子どものような面があり、本当は怖い存在なんだろうな。彼女の飾り爪が気に入ってるのか、単にその魔力の足しにも何もならない、オモチャの綺麗な爪でも自分の力を誇れることを喜んでいると言うか。
お弟子君はなんとうか、イイコなんだろうな、と思いました。
物語の人間模様も、モチーフ以上に面白いです。