バイオリニストの刺繍
」のレビュー

バイオリニストの刺繍

砂原糖子/金ひかる

惹かれ合う2人にきゅん

ネタバレ
2023年12月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 誰だって何かうまく行かない時がある。そんな時に出会った新良と響。音楽家と聾者。触れ合わないと思われた2人の人生が交差していきます。新良は真っ直ぐに響にむかっていきます。意思の強さ。年上の人物である彼の隣に並びたいと思う様な気持ち。凛とした様な魅力を感じ、どんどんのめり込んでいくのです。一方、響は諦めたものがたくさんあるからこそ。いつまでも続くはずがないと思います。自然でしょう。だって、新良は世界的なバイオリン奏者なんだもの。響の生きる世界とは全く違うところにいるのですから。その2人が、同じ方を向いていこうと決める。その過程。伝わらない本心とか、葛藤とか。読んでる方も切なくなりました。段々と、地を出していく響を応援したくなりました。金ひかる先生のイラストもすきなので、より良かったです。普段あまり頭に置いてない、響の様な人たちのこと、ちょっとは頭の片隅に置ける様になればいいな。今まで気がつかなかった人たち、ごめんなさい。
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