さよならを言う気はない
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さよならを言う気はない

英田サキ/北畠あけ乃

相反する立場の2人は

ネタバレ
2023年12月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 元刑事の探偵と極道の若頭。逆の立ち位置にいたはずの2人は旧知の間であるものの、互いに傷とも言えるものを抱えています。若い頃の傷は今もどこかに疼いているのに、天海はそんな事はなんともないという様に振る舞っているけれど、ほんとは大きな傷になっている。それを知っているからか、陣内はどうしても、天海を見限れない。それどころか、気になって仕方がない存在でもあるわけです。トラウマ持ちの天海。陣内に見限られるのが怖いのです。心の中では。反発しても、切ないし、寂しいのです。拗れがちな2人の行き先は。ヤキモキさせますが、一気に読んでしまいました。イラストがカバーだけってのが残念でした。
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