JKハルは異世界で娼婦になった
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JKハルは異世界で娼婦になった

平鳥 コウ/山田J太

6巻がピークかな。

ネタバレ
2023年12月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 女子高生だったハルが現世で死に、異世界へ飛ばされて、超絶男尊女卑の世界で娼婦として生きて行く。10代なのに何処か諦観したところもあるハルは、男達に乱暴に扱われながら、それでも。自分を見失う事なく、綺麗事を言うわけでもなく懸命に生きている。何て残酷な世界観なのだろうと、救いのない痛々しさに疲れて読んでいたものが、6巻というピークを迎えて、突然腹落ち感のある展開へとぶっ飛んで行く。ハルがその身体に迎えていたのは。自分の身体を通り過ぎて行った男達のスキルだったー!軍人を前に無双するハルの辛さ、哀しみ、そしてぶっちぎりのカッコ良さ。そうか、ココに到達する為の物語だったのか。読み手側は思わず膝を打つ。それにしても。ここ迄が長くて、心折れる。ここ迄が残酷で心折れる。しかし。6巻のハルには痺れる。だから7巻はもはや蛇足でしかあり得ない。ただ。神というものがあるのなら。願わくばシラクソが来世で選んだ母は、ハルなのだろうし。ハルがまだこの世界で闘うというのなら、復讐という気持ちに支配されて魔王となってしまった美しい「雨の日のおじさん」との対峙が見どころなんだろう。厨二病全開のキヨリの非処女話なんて要らないから、そっちを描き切って頂きたかったです。なろう系だからテキトーなんだろう。描きたい事だけ書き捨ててポイなんだろう。回収とか考えて無いんだろう。読者は置いてけぼり。
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