水無月家の許嫁
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水無月家の許嫁

友麻碧

家族の愛が溢れる世界

ネタバレ
2023年12月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ あやかし、陰陽師、それに加えて、天女の羽衣、かぐや姫、織姫、弁天と昔話が登場し、まだまだ勢いは止まりません!そんなことには無縁で生きてきた六花が、父の四十九日に許婚の文也と出会います。天女の末裔である文也は分家の出でありながら水無月家の当主となり、そのことで一族の権力争いが顕著化します。いきなり許婚の家の争いに巻き込まれたのかと思いましたが、実は六花は本家の当主になるはずだった父の血を引く正真正銘の本家筋。分家の当主のもとに本家の娘が嫁に入ることになり、ここから壮大な物語が始まります。今まで知らなかった父の実家の事情。今まで与えられなかった誰かに必要とされ、愛される幸せ。文也と一緒に過ごしていくうちに、自分の居場所を少しずつ見つけていきます。一族に与えられたそれぞれが持つ神通力も魅力的で、文也は発する言葉に力を持ち、六花は聞く力を持ちますが、それがまたお互いが必要としているものを相手が力として持っているように思え、それだけで胸キュンです。文也に心惹かれる六花ですが、文也だけでなく、その家族もまたそれぞれに六花を家族として迎え入れます。個性的だけど温かく、思い合う家族の絆にまたぐっときます。この先どんな宿命が待ち受けているのか、もう楽しみで仕方ありません!期待しています!!
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